おもいおこせば
**枯れ木も山の賑わい**

窓越し 中庭 ビンと寒い日だまり
朽ちかけてきた木造校舎に沿って
一塊りの黄色の輝きを発見

わーっきれい! こんな季節に何の花かしら
ねえ ねえ きれいねえ

皆 窓に集まってくれたのに
だんまりの一時 
会話は何もなかったかのように続いていきました

なんだか途方にくれる間の悪さ
奇妙な疎外感   こ・れ・は・な・ん・だ?

何人も無視できない 黄金の輝き
透明な寒さの中 咲き誇る花なのに

外に出る用事
ふと思いだして中庭に立ってみました

なんと 何と ナント まあ なんと
逆上気味のわたしの足元
花壇には 片付けから取り残された
枯れた葉の塊があったのでした

そう わたし 近眼

しょんぼり部屋に戻る前
階段踊り場 
なにか惜しむような気持ちになって
中庭見下ろすと

わーっきれい! 
間違いなく それは 黄金の輝きなのでした
ひだまりのなか
奇跡のような花の輝き 華の輝き

ちょっと怖かったのですが
メガネかけてみました

美しい!
花の姿は幻となりましたが
輝きは 輝き 美しい!



学んだこと
ひとつ 近眼と 君 嘆きたもうことなかれ
     勘違いから 美・真実に近づく道もあるのだった
ひとつ ああ 枯れ木も山の賑わい の解釈には
     もっと積極的な意味合いもあったんだなあ
ひとつ カラーリーフを庭に取り入れて大喜びの心根
     あの冬のひだまり あの中庭 あのぼろ校舎
     あの輝きの発見の一瞬

いやあ おもいだすなああ
       (これ 桂枝雀さんの落語かぶれ(代書屋)・・・です)

シルバーリーフ

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